【赤岳】爆風の稜線
こんにちは!N山です!
今回は厳冬期の赤岳に登ってきました!
赤岳には以前から登りたかったけど中々機会が無く…。ルートもわからない状態で冬に登るのは危険です。
そのため今回は公募ツアーで赤岳へチャレンジしてきました!
結果的に色々な経験ができたので、ガイドさんに依頼して本当に良かったです!
今回の行程
赤岳山荘(10時40分)→赤岳鉱泉(12時36分)
赤岳鉱泉にて宿泊
赤岳鉱泉(6時25分)→行者小屋(7時01分)→文三郎尾根→赤岳(9時01分)→赤岳展望荘(9時28分)→地蔵尾根→赤岳鉱泉(10時38分)→赤岳山荘(12時27分)
1日目は赤岳鉱泉までで到着後は、アイゼンワークの練習とアイスクライミングをしました。2日目文三郎尾根から上がり、地蔵尾根から降る反時計回りのルートで赤岳に登りました。
日帰りで行く方も多いそうですが、体力に自信のない方は赤岳鉱泉に泊まることをオススメします。何よりも赤岳鉱泉には一度は泊まっていただきたいと思います!
美濃戸口駐車場:1600円(1日800円)
赤岳鉱泉宿泊費:15500円(1泊2食)※個室
アイスキャンディ使用料:1000円(1日)
合計:18100円
交通費、ガイド費用は除く
オススメアイテム
OM SYSTEM OM-1 Mark II
今回から新カメラを導入です。
今まで富士フィルムのカメラでギアのレビュー用の撮影をしていましたが、寒冷地ではバッテーリが落ちたりしていました。
本格的にギアのレビューを始めるのにあたり、防塵防滴性能が高いOMデジタルソリューションズのカメラを導入してみました。
PAAGO WORKS フォーカス
サコッシュ兼カメラバックを作りたくて、色々と試しています。
パーゴワークスのフォーカスは理想系に1番近いです。不満点もあるのでそこを改良できたらと思っています。
フォーカスも使い勝手が十分に良いバックです!
こちらもレビューを別にします!
1日目
赤岳鉱泉に行くためには美濃戸口か美濃戸どちらかの駐車場に車を止める必要があります。美濃戸口から美濃戸までは徒歩で約1時間かかるので美濃戸に止めた方が良い!となりますがかなりの路面状況です。未舗装ですし、除雪もされていない状況なのでできれば四駆+チェーンは必須と思います。
私たちが来る数日前にランクルがチェーン無しで登ろうとして、崖から落ちたと聞きました…。なので慎重に判断した方が良いです。
今回は美濃戸口に車を停車してガイドさんに美濃戸まで乗せて頂きました!
赤岳山荘
10:44 美濃戸登山口
駐車場で準備して出発。すぐにお馴染みの看板が出迎えてくれます。
先週の大雨で雪が溶けたと聞いていましたが、数日前にまとまった雪で登山道はチェージされていました。赤岳鉱泉まではチェーンスパイクも無しで問題ありませんでしたが、他の登山者を見ると半分くらいの方がチェーンスパイクを利用されている印象でした。
赤岳鉱泉までは林道歩きですが、天気もよく美しい。初めてきましたが北アルプスと比べて緑が深いです。
登山道から40分くらい歩くとマムートのラッピングをされたジムニーが!
カッコイイ!赤岳鉱泉の車だそうです。
緑だけではなく雪と滝は癒されます。
赤岳鉱泉に着くまでに100枚以上の写真を撮っていました。笑
そんな調子で歩き続けると…
見えてきました!
12:28 赤岳鉱泉
赤岳鉱泉に到着するとアイスキャンディと赤岳からの稜線がお出迎えしてくれました!
大同心、小同心が綺麗ですが、率直に「あんな所登れるの?」と思えるくらい険しく思えました。
赤岳鉱泉
念願の赤岳鉱泉ですが、ハーネス、ロープ、カラビナをジャラジャラとつけている強者感がある登山者が多く、他の山域の山小屋とは雰囲気が違うように感じました。
山小屋内は暖房が聞いておりかなり暖かかったです。
山小屋の大きさに対して入り口は少しこじんまりしています。
入り口を入ると受付です。まだ午前中なので空いていましたが昼からはかなり混み合っていました。
アイスクライミング用品を含めてレンタル用品も充実していました。
受付の反対側には売店があります。お酒類のレパートリーが凄いです!
軽食はこちらで注文をします。
受付の奥に行くと食堂があります。
軽食メニューも充実していますが、カレーの種類が5種類もあるのはビックリです。本格的な種類もありました。
ラーメンかカレーにするか悩み、さらにどのカレーにするか散々悩み、、、。
定番のビーフカレーにしました!今ままで山で食べたカレーで1番美味い!
ご飯を食べてから山小屋の1階を探索します。
食堂から階段で降りると大部屋、個室が並んでいます。部屋のタイプも様々でコタツがある部屋もありました。
同じエリアに談話室がありますが、漫画の数が凄い!
食堂には自炊室も併設されていました。
今日は泊まるのは2階ということで部屋に行ってみます。
2階も個室で4部屋だけなのですが、
なんと!
ベットです!
山小屋なのにベットで寝れると思ってはいませんでした!
鉱泉の案内図ですが、私が今回泊まったのは横岳という部屋でした!
部屋で荷物を整理してアイスクライミングへ向かいます。
アイスクライミング
赤岳鉱泉では足場を組んで、水を出し人工的な氷瀑を作っています!
アイスキャンディーと呼ばれていますが、想像以上にデカイ…。
皆さん、簡単そうに登っていますがやって見ると難しい。
アックスを打ち込み過ぎると抜けなくなるし、変な所に打ち込みと氷が割れます。
ロープで安全確保されているとはいえ、上に上がると結構な高度感。
私、高所恐怖症なのに…。
必死になって何本か登ると腕が死にました。笑
しかし以前から苦手だったクライムダウンの練習になり、コツを掴めた気がしました。
アイスクライミング後はアイゼンワークの練習です。こちらもガイドさんにみっちりとフロントポインティング、スリーオクロックなどを見ていただいて、自分の癖を知ることができました。
次の日のアタック時はその成果かいつもより疲れずに登る事ができたので、これだけでもガイドさんに依頼した価値があったと思っています。
アイゼンワークの練習後は夕食です。
メニューはこちらも念願の鉱泉名物のステーキ!今回は本当に色々と恵まれています!
かなりジューシで本当に美味しかった。ちなみに食事の際はご飯、スープはおかわり自由です。うっかりご飯3杯食べて動けなくなりました。笑
食事の後は明日の準備をして早めに就寝です。
2日目
朝食は朝6時からで並んで順番を取り、席が満席となった場合は2巡目となります、その場合はスタート時間に少し遅れてしまうので少し早めに並んでおきました。
今日は天気が下り坂なので朝食後に身支度をしてすぐに出発です。まずは行者小屋を目指します。
鉱泉から行者小屋までは登り基調でしたがノーアイゼンで問題ありませんでした。
稜線を見ると雪煙が舞っているのがわかります。
行者小屋
7:01 行者小屋
鉱泉から行者小屋までは20分程度です。
こちらは冬季期間はトイレのみ使用可能です。
ここからアイゼンを装着して文三郎尾根を登ります。
天気予報では悪天候だったためかテントの数は少なめでした。
行者小屋から稜線を見ると朝日に照らされる阿弥陀岳が美しい。
文三郎尾根
文三郎尾根の前半は樹林帯です。20分くらい登って傾斜がキツくなると同時に森林限界となり景色が開けました。
稜線が見えますがまだまだ遠い…
進行方向から左を見ると、、、
凄いところを登ってるパーティーがいます。ガイドさん聞くと上級者向きのルートらしいです。
落ちたらただで済まない場所なので見ているだけで心臓に悪い…。
ただこちらのルートもかなり急になってきたので人の心配をしている暇はありません。昨日のアイゼンワークを思い出しながら登ります。
行者小屋から45分程度で阿弥陀岳と赤岳の稜線に出ました。ここから立っているのがやっとの爆風です。
硫黄岳まで続く稜線が美しいですが、爆風でゆっくり構図を決めて写真を撮る余裕がありません。
稜線から赤岳へのルートは風の影響で雪が少なく、岩が露出しており歩きにくいので慎重に進みます。
山頂直下のこのゾーンが1番怖ったです。転べば数百メートルは滑落しそうです。
雪煙が顔に当たり視界も悪い、、、。
必死にガイドさんについて行きなんとかクリアです。振り返ってルートを確認するとパッと見でルートがわかりにくい状況でした。
赤岳
8:39 赤岳山頂
念願の赤岳山頂です。ただこの爆風で山頂に止まることができないのですぐに赤岳展望荘に向かいます。
八ヶ岳の山々が一望できる絶景ポイントですが、ゆっくりできないのが惜しい…
展望荘までも危険箇所があるので慎重に下ります。あまりの冷たい爆風でまつ毛も凍っていました。
赤岳展望荘
15分ほどで展望荘に到着し風が凌げる所で休憩です。
ここまで来てやっとゆっくり写真を撮ることができました。赤岳と富士山の共演
山頂をアップにすると凄い雪煙です。
今日は富士山もバッチリです。
気づけばここだけで写真を100枚以上撮っていました。笑
満足もしたので下山開始です。下山は地蔵尾根から下ります。
地蔵尾根までのルートはこんな感じでまだ歩きやすかったです。
地蔵尾根
地蔵尾根は文三郎尾根と比べると危険箇所が少なかったですが、1番最初のこちらが怖い…。左方向が切れ落ちています。
危険箇所から少し進むとルートが広くなるので安心です。
このポイントが赤岳が1番綺麗に見えたポイントでした。
今度は風が穏やかな時に期待です。笑
残りは急斜面もありますが雪がしっかり積もっているので楽に降れました。
業者小屋近くになると傾斜も緩くなり楽に歩けます。帰りは行者小屋では休憩せず赤岳鉱泉へ。
10:38 赤岳鉱泉
赤岳鉱泉に着くと天気予報通りに雲が沸いて天気が崩れてきました。本当に今回はタイミングよく登れてラッキーでした。
ここから赤岳山荘までは2時間程度で下山でき、今回の山行は終了です。
まとめ
今回は1泊2日で赤岳に登ってきました。
初めてガイドさんにお世話になりましたがスケジューリング、ルート取り、アイゼンワークなど勉強になることばかりでした。ガイドさんに依頼するのはハードルが高く感じていましたがもっと早くお願いしたら良かったです。
また赤岳鉱泉は初めて泊まりましたが食事、環境含めてかなり良かったのでかなり満足のいく山行でした。